- 2023-01-11 (水)
- お知らせ・トピックス
年頭のご挨拶
新年明けましておめでとうございます。
旧年中は当センターの事業にご理解とご支援を賜り厚く御礼申し上げます。
世界中で起こった新型コロナウイルス感染のパンデミックは今年早くも4年目に突入しますが、これまでの感染対策で学んだことを生かしながら社会生活も徐々に戻りつつあること思います。一方で新たな変異株の出現も続いており、当分は新たな感染の波が繰り返されながら収束の方向へ向かうものと思われます。また昨年は世界の平和を脅かすような大きな事態も新たに起こり、このことがエネルギーや食糧の危機にも及ぶなど世界の不安定化にも繋がっており、新たな年ではこれらの課題の早急な解決が望まれます。
一般財団法人北里環境科学センターは本年で創立46周年を迎えます。当センターは当初北里大学の最初の学部である衛生学部(現在の医療衛生学部と理学部)の付属研究所として開設され、その4年後の1977年に財団法人となったものです。北里大学は我が国の伝染病の撲滅を通じ公衆衛生の向上に貢献した北里柴三郎先生が1914年に創立した北里研究所により、北里先生の精神を継ぐ後継者の育成と社会的使命を果たすための大学として創立されたものであり、当センターも北里先生の考えを継承する同じ根っこを有する機関といえます。当センターの事業目的は「消費者の健康維持と環境汚染の改善と予防に資する事業を行い、公衆衛生の向上と増進に寄与すること」であり北里先生が求めた精神を継ぐものです。私どもは一昨年、当センターの社会的役割を示す言葉として「環境ドック」構想を提唱させていただきました。これは水や空気など環境中における有害物質や病原となる微生物やウイルスなどを予め試験検査の上、その対策を講じることで持続的でクリーンな環境を実現させる予防医学の実践を目指すものであり、北里先生の原点に通じる我々の思いです。この度のコロナ禍は一度感染症が爆発的に猛威を振るった時には社会が停止する事態まで発展することを経験し、予防医学の重要性を改めて認識させられました。私どもは常に我々の原点を忘れずに、当センターならではの北里大学各部門等とのパートナーシップや研究力に支えられた独自の試験検査の開発や高い精度の試験検査を通じ、その社会的使命を果たしていく所存です。本年もよろしくお願い申し上げます。
(一般財団法人 北里環境科学センター理事長 山田陽城)
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