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年頭のご挨拶

令和6年1月1日に発生した能登半島地震によって犠牲となられたすべての方々にお悔やみを申し上げます。
また被災された方々にお見舞いを申し上げるとともに、皆様のご無事と1日も早い復興を心よりお祈りします。

新年明けましておめでとうございます。
旧年中は当センターの事業にご理解とご支援を賜り厚く御礼申し上げます。
長く続いた新型コロナウイルス感染症もようやく一段落し、社会にも活気が戻って参りました。一方で以前にも増して、紛争により世界の平和が脅かされる状況が続いており新たな年では少しでも平和が取り戻されることを願っております。

一般財団法人北里環境科学センターは本年で創立47周年を迎えます。当センターは北里大学の最初の学部である衛生学部(現在の医療衛生学部と理学部)の付属研究センターとして開設され、その4年後の1977年に財団法人となったものです。北里大学は我が国の伝染病の撲滅を通じ公衆衛生の向上に貢献した北里柴三郎先生が1914年に創立した北里研究所により、先生の考えを継ぐ後継者の育成と社会的使命を果たすため創立されました。
当センターも北里先生の精神を継ぐ同根の機関として、「消費者の健康維持と環境汚染の改善と予防に資する事業を行い、公衆衛生の向上と増進に寄与すること」を事業目的として、「環境ドック®」構想を提唱させていただいています。これは水や空気など環境中における有害物質や病原となる微生物やウイルスなどを予め試験検査の上、その対策を講じることで持続的でクリーンな環境を実現させる予防医学の実践を目指すもので、北里先生の原点に通じる我々の思いです。コロナ禍では感染症が爆発的に猛威を振るった時には社会が停止する事態まで発展することを経験し、予防医学の重要性を改めて認識されたことと思います。予防医学のパイオニアである北里柴三郎先生は本年7月に発行される新千円札の肖像画として登場されます。私どもは先人の求めたる処を求め、当センターならではの北里大学各部門とのパートナーシップや研究力に支えられた独自の試験検査の開発や高い精度の試験検査を通じ、実学の場としてその社会的使命を果たしていく所存です。
本年もよろしくお願い申し上げます。

一般財団法人 北里環境科学センター理事長 山田陽城